開発職へようこそ ~機械・化学編~

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こんにちは!LeINの廣田です。

前回、メーカーの職種についてご紹介させていただきました。

 

前回の記事はこちら↓

■メーカーの内部に潜入!研究職と開発職って何が違うの?

 

今回は、開発職について掘り下げていきたいと思います。

開発職と1口に言っても、その中身は異業種とも言えるほど多岐に渡るのですが、大きく、機械、電気、化学の3分類に大別できます。今回は、その中の機械、化学について、それぞれ見ていきたいと思います!

 

■機械系

機械系の開発職といえば、まずは機械設計をイメージされるのではないでしょうか。

機械設計は、仕上がりの製品図を描き、図面に落としていきます。最近は3D CADなど設計用のソフトウェアを用いることが大半かと思います。

設計といっても、対象がスマホのような精密機器から新幹線の駆体など、作るものの大きさによって留意すべきポイントがかなり異なります。最も留意すべきなのは公差です。公差とは、サイズのバッファー・許容範囲のことで、±◯mmまではOK、とする幅のことです。一般的にものが小さければその公差も厳しくなりますが、例えば宇宙服のヘルメット部分なんかだと、物が大きくても厳しそうですよね。

 

設計については、上記の機械設計の他に、金型設計、光学設計もあります。

金型とは金属でつくられた型のことで、樹脂の成形品の生産などに使います。例えば、スマホの外側や、ペットボトルなどを作るときにも金型が必要です。多くの工業製品は金型がなくては製造ができないため、製造業界においては、とても重要な役割を担います。

その際に、先程の公差を考える必要があります。金型を作る際にも公差が生じますし、その金型を用いて作成する製品も公差が生じます。

この公差はけっこう奥が深くてですね、例えば金属の削り出しと、樹脂成型では許容の範囲が異なります。樹脂成型は、どうしても成形時に樹脂が冷えて収縮するので、厳しい公差はクリアしにくく、「公差をこのくらい考慮して隣の部品の公差を決めよう」というように、製品の全体像を考えて設計する必要があります。

 

また、光学設計とは、いわゆるレンズの設計のことです。カメラ、医療機器、スマホ、自動運転車等々、意外と様々なところにレンズは用いられています。また、レンズだけでなく鏡やプリズムの反射を用いる設計も含まれます。同じ設計と言っても、機械設計と光学設計では専門知識が全く違うことがわかりますね。

機械設計の開発職として働くためには、機械工学の知識が必須になります。特に、四力学といわれる機械力学、熱力学、材料力学、流体力学は、どんな製品の設計をするためにも抑えておく必要があります。

 

■化学系

化学系も専門が幅広い分野です。

昔、みなさん高校で習っている?はずですが、大きくは有機化学と無機化学に分かれます。

有機化学は、化学繊維やプラスチック、、樹脂、ゴム、接着剤などの高分子からなる工業製品が挙げられます。医薬品も、どちらかと言われれば有機化学です。

有機化学は、ざっくりというと、有機合成ができるかどうかが専門スキルの1つになります。有機合成はその名の通り、いくつかの素材を混ぜて有機物を合成するのですが、どのような反応を経て、どのようなものがどれくらいの割合でできるかを突き詰めていきます。医薬品の新薬開発や、化粧品の新しいコスメの開発などに活かされる技術です。

有機化学では薬品を扱うことが多いため、劇物毒物取り扱いなどの専門知識などが必須になります。

 

一方、無機化学は、半導体のウエハーや、化粧品に使われるシリカなどの微細ミネラル等です。すっごく雑に分類すると、炭素(C)系は有機化学、重金属系は無機化学とご認識ください。

無機化学の実験では、金属の反応を起こすために、レーザーや高温照射装置などのエネルギーの高い装置を使うことが多いですかね。もちろん、半導体を洗浄するために劇物指定の薬品を扱ったりもするので、有機化学と同様、薬品取扱の知識は必要です。

 

ちなみに私自身は無機化学の専攻だったのですが、有機合成はできませんし実験装置の扱い方もわかりません。有機系の研究室に入った大学の友人と話をしていても、詳細になってくると別世界だなと感じるほどです。

化学系の方が進む進路としては、大きく製薬、化学メーカー、化粧品があり、その他製造業で化学系バックグラウンドの募集を数名ずつ採用しています。体感値の話で恐縮ですが、化学の専門職の募集の絶対数は、機械、電気、情報系の方に比べて少ない印象です。

 

化学系の開発の特徴は、いずれも実験が長い(笑)ことです。試薬を準備して、混ぜたり熱したりして、数時間から長いと1ヶ月単位で放置して、その結果を測定します。

よく開発職の方々とMTGをしてスケジュールを作成する際に、化学系の実験結果がスケジュールの律速※になったりします。温かい目で見ていただけるとありがたいです。

※律速:化学用語。ボトルネックと同意。反応速度を律する(制御する)要素のこと。

 

また、これもまた勝手なイメージですが、電気系、メカ系の方とお話すると結論を白黒ぴしっとつける方が多い一方で、化学系の方は〇〇という可能性がある、と含みをもたせる方が多いように思います。

というのも、化学系では実験結果が100%になることがまずなく、「67%生成、まぁ統計的に良い方ではないでしょうか。」という結論付けをすることが多いため、普段の話し方も、まぁ、だいたいこのへんだよね、とふわっとなりがちのかなと思っています。(完全な私見です、念の為。)

 

いかがでしたでしょうか。開発職と言っても十把一絡げにできないところがご理解いただけましたでしょうか。

次回は、電気系について、私見も交えながらお伝えしていきたいと思います。

 

それではまた!