こんにちは。LeINの廣田です。
簡単に自己紹介をさせていただくと、私のキャリアのスタートはメーカーの開発、いわゆる実験系リケジョでした。開発の仕事はとても好きでしたが仕事をするにつれ、どんどんと人材やキャリアに対する興味が沸き、持ち前の探求心(後先考えないともいう)から心機一転、人材業界のカスタマーサクセスに転職、その後コンサル会社の人事を経ています。
そんな(結果的に)採用時の登場人物である現場、人材業界、人事の3つを体験してきた筆者が、採用の課題の1つに必ずと行っていいほど挙げられる「面接官と人事の目線の合わせ方」について、面接官の立場、人事の立場からお話できればと思っています。
皆さんの会社で悲しいすれ違いがなくなれば、日本の採用シーンはもっと明るくなるはずです!
記事を書いていたら、溢れ出る思いがどさーっと出てきてしまいましたので笑、2回に分けることにしました。今回は、<面接官と人事の目線の合わせ方 〜面接官の方にお伝えしたい3つのこと〜>を書いていきます。
■面接官にお伝えしたい3つのこと
1)人事の方の目標ってご存知ですか?
人事という仕事は、会社の最大の投資リソース(という言い方をしてしまいますが)である人材を適材適所に配置し、パフォーマンスを最大限に発揮させる役割を担っています。ですので、大目的としては、会社の皆さんが、ご自身のスキルを最大限に活かして活躍する毎日を送ってもらいたいと願っているし、会社の業績拡大を願っています。
ですが、人事も人です。そりゃ自分自身も会社で評価されたいし、自分の業務からはみでる”やっかいな”事はなるべく避けたいものです。
読者の皆様は、御社の人事の方の目標や業務内容をご存知ですか?
一般的に人事の業務内容というと、採用だけでなく、人事戦略、教育、組織開発、考査、異動、労務などが挙げられ、会社によって任される業務は様々です。
また、採用に特化して個人にKPIがある会社もあれば、幅広く1人ですべてを行っているような会社もあります。また、スタートアップなどは総務や広報と兼任していることもありますよね。
自分の採用担当者が、そもそもどれだけ採用にリソースを割けるのかを把握することはとても重要です。ご存知じゃない方はぜひ聞いてみてください。
例えば、人事の方が複数の部門を担当し、採用目標は特に無く、質重視と言われているケースがあったとします。そうすると、人事の方は、、、仕事を進めやすい部門の採用を優先しそうですよね?そのとおりです笑
同一ポジションで面接官が複数いるような会社の場合、候補者と面接官の相性なんかも見てセットされることもあるかと思います。
良い悪いは別にして、やはり、とっかかりやすいところから着手してしまうものです。ということは、「この部門の採用は(自分のスキルや工数に照らし合わせて)いけそうだな」と人事担当者に思ってもらえるかどうかがまず最初のキーとなります。
2)人事の方に業務内容をきちんと説明していますか?
求人票の説明だけでなく、業務内容、部門の成り立ち、今いる部門の方のバックグラウンドや、立ち上げ期ならメンバーとの相性も大事な要因なども、とても重要な情報です。
私は、人事をやらせてもらっていたときに、実際にクライアントまで同行させてもらい、現場の皆さんの仕事を拝見させてもらいました。え?そんなとこまで説明するの?と思うかもしれませんが、人事はエージェントや候補者などに最初に会う、つまりキーパーソンに初回接点を多く持ちます。人事が部門の仕事を理解していないと、人材紹介会社にも求人票以上の情報を伝えることが出来ないですし、なにより情報が少ないと、人事の方ご自身が自分で考えて行動できなくなってしまいます。
人事が自分事としてその部門を考えられるようになると、とても強いです。
「あの部門にはよく候補者がいくけど、うちにはこない」というようなことがあるのであれば、ネッシーを捕まえにいっちゃっているような厳しい要件を出していたり、面接のフィードバックが遅くて(結果だけ伝えて理由をFBしないなんてケースもある!)人事の方にリマインドをさせているようなことがあるかもしれません。
うちのCEO画:「ネッシー」
あと、よくあるのがグレーな判定結果を伝えてしまうこと。「うーん、悪くないんだけど。。。ちょっとペンディングで。」なんて返事をされると、人事としては進め方がわからずに頓挫してしまいます。
面接の要件をきっちり伝える、ストライクゾーンが狭すぎる話をしない、フィードバックはお早めに。
人事を味方につける面接官は、結果的に採用もうまくいきます。
3)面接を自分の仕事と思って臨んでいますか?
よくあるのが、主業務を言い訳にしてしまうこと。悪気はなくても「ちょっといま業務が立て込んでて・・・」とつい言ってしまったことはありませんか?言葉に出さなくても態度に出ちゃっているケースはあるのではないでしょうか。
私も開発時代、それこそ特許の出願がしんどかったです笑 実験してレポート書いて、という前に進んでる感がある業務は楽しいのですが、発案のシートを書いたり、先行事例を調べるためにダンボール10箱の他社事例に目を通して・・あぁなんて眠くてしんどいの!後回しにしちゃおーという事は多々ありました。
ですが!話を戻して、そもそも本当に採用したいと思っていますでしょうか。思っているなら腹くくって採用にリソースを最低でも10%は割いてください。「時間がなくて」は、ちょっとかっこ悪いですよ。時間がないのはみんな同じです!
いかがでしたでしょうか。ちょっと説教臭くなってしまった感もあるのですが・・・ 人事も面接官も、いい人を採用したいという思いは同じです。お互いの立場を理解し、オファーを出した方から内定承諾の返事があったときに、ハイタッチできるような関係性を築いていただけたらなと願っています。
次回は、人事の方向けの記事を配信予定です。それではまた!