【イベントレポート(後編)】即戦力人財獲得のノウハウについて語っていただきました!

【イベントレポート(後編)】即戦力人財獲得のノウハウについて語っていただきました! セミナーレポート

Ridgelinez (リッジラインズ)株式会社芹澤氏梶谷氏リンクトイン・ジャパン株式会社の熱海氏をお迎えし、即戦力人財獲得のノウハウ公開イベントを開催しました。(2022年6月22日開催)

今回のイベントは前半で登壇者による事例共有を、後半ではパネルディスカッションを実施しました。今回のレポートは、後半のパネルディスカッションについてお届けいたします。

前編:リンク

パネルディスカッション

▼ダイレクトリクルーティングおよびLinkedInを導入した当時、どのようなことを考え、何から着手しましたか?

当時はまずブランディングを最優先に着手しました。なぜかというとカルチャーフィットした人材を集めないと選考途中の辞退率や入社後の離職率に響くと考えたからです。その想定通り、ダイレクトリクルーティング経由で採用した人材の離職は現時点でゼロです。

もう1点は、現場をいかに巻き込むかを考えていました。現場からもLinkedInで発信してもらうように啓蒙活動を行っています。入社時のオリエンテーションでもLinkedInへの登録やプロフォールのアップデート、さらに個人としての投稿をして欲しいと伝えています。

また、LinkedIn導入の背景には、Hiring Managerに採用市場感を理解してもらう狙いもありました。(Ridgelinez 芹澤氏)

▼活動1年目に苦労した点は?

現場がなかなか思うように発信してくれない点に苦労しました。そのため、まずは会社全体の動きを社員皆に伝えるために全社ブランドチームにLinkedIn上での定期投稿を依頼しました。続いて、我々採用チーム側でも個人として継続的に投稿を行うよう取り組みました。

またLinkedInスカウトの返信がなかなか獲得できなかったことにも苦労しました。有効返信率は現在でも8%程度と決して高くはないですが、活動当初より大幅に改善しました。最終的に10〜15%を目指したいと考えています。一方で伝えたカルチャーを理解しての選考候補者が多く、選考後の歩留まりは高い結果でした。(Ridgelinez 芹澤氏)

部門長やHiring Managerは、採用活動に対する意識や熱量の違いがあります。そのため、社内の巻き込みを増やす際は、採用活動に積極的に取り組む部門長の成功例を社内に展開することを意識しました。徐々に採用活動への熱量が伝播し、現在はすべての組織長が採用活動に非常に積極的・協力的です。(Ridgelinez 梶谷氏)

その他に、継続した安定運用、特に行動量の担保の難しさを感じていました。当時の気づきとして、自分たちでKPIを目的化して、KPI達成のための行動に苦しんでいました。一方で、例えば出会った候補者との丁寧なコミュニケーションが大事じゃないか、その候補者をナーチャリングし関係を改善していくことが大事じゃないか、などの視点が生まれてきました。採用成功を目指した意識の置き方を当時学びました、このあたりはLeIN社からのフォローに助かっています。(Ridgelinez 芹澤氏)

▼社内でLinkedInのマインドシェアを増やすために実行していることはありますか?

まずは入社時オリエンテーションで、必ずLinkedInのインプットをしています。また、経営会議等で社長から全社に「LinkedInは採用だけではなく、マーケティングでも活用する」といったメッセージをしてもらいました。徐々にLinkedInが有益なんだ、必要なんだという雰囲気がつくられています。(Ridgelinez 芹澤氏)

▼採用チーム内でのナレッジシェアやLinkedIn活用の意識向上はどのようにしていますか?

Ridgelinezは設立時期が新型コロナと重複しているため、顔を合わせたコミュニケーションができていませんでした。採用チームもオンラインでミーティングばかり、コミュニケーションの限界を感じていました。先日やっと対面合宿を開催し、チームビルディングとこうした取り組みについての共通認識を持つことができました。同時に今年度から面談を仕組化する制度ができたので、今後は多面的なコミュニケーションに期待しています。(Ridgelinez 芹澤氏)

▼芹澤氏のお話しの中でLinkedInは採用成功に結びつきやすいという印象を受けましたがどうですか?

おっしゃるとおりです。今ではダイレクトリクルーティングソースの中でNo.1です。LinkedInとビズリーチが二大チャネルとなっています。その二つのチャネルの優位性の違いは、転職潜在層と顕在層の違いによるものと捉えています。短期的(顕在層)にはビズリーチが、中長期的はLinkedInを活用し続けるということが重要だと考えています。(Ridgelinez 芹澤氏・梶谷氏両名から)

▼採用ブランディングで取り組まれていることは?富士通社との差別化は?

取り組みとしては全社のブランドチームと統一したブランド発信をすることを意識しています。例えば「Ridgelinezの魅力とは?」という問いに対して採用チーム全員が同じ内容を話せるように。ブランドコミュニケーションチームもいますので、ビジネス面、採用面、また採用の中での新卒採用とキャリア採用、障害者採用でも統一されたメッセージングを進めるよう改善しています。(Ridgelinez 芹澤氏)

富士通との違いにおいては、クライアントファーストというメッセージを強調しています。システムやベンダーの制約を受けず、様々なソリューションを提案できるのがRidgelinez社の強みです。その点を具体例も交え選考活動で訴求するようにしています。一方で、富士通グループの持つ技術力や顧客基盤、柔軟な働き方などは我々にとっても大切なインフラであり、それらの点も訴求しています。(Ridgelinez 梶谷氏)

▼採用ブランディングのトレンドは?

LinkedInにも数多くの問い合わせがきています。SDGsやDiversity&InclusionなどCSRの発信ももちろん重要です。最近では会社起点よりも候補者起点(社員起点)での発信がより重要になっているように感じます。企業に求められているものは日々変化していて、これまでは従業員からの期待は給与や待遇にあったものが、現在は企業の存在意義やカルチャーに、またその企業の中での成長性や成長機会の提供有無などが期待されるようになっているようです。

このような動向を踏まえての会社としてメッセージングが、採用ブランディングに繋がると考えています。(LinkedIn 熱海氏)

 

今回のイベントのアンケート結果を集計したところ、ご参加いただいたほとんどの方に満足をいただいた結果となっており、具体的には採用ブランディングに関する点で気づきがあったという声が非常に多かったです。またダイレクトリクルーティングは取り組み始めた最初の1年目に上手くいかなかったとしても、その後に結果が出てくることに興味を持ってくださった参加者もいらっしゃいました。

久しぶりのオフラインイベントで顔を見て会話が出来たこともあり、会場は大変盛り上がっておりました。こんなご時世ではございますが、時期を見てまたオフラインイベントを実施したいと考えておりますので、その際はご参加お待ちしております!