エンジニアから見たHR業界 – リファラル採用編

エンジニアから見たHR業界 – リファラル採用編 採用ノウハウ

こんにちは、レインエコノミックグラフ研究所の山口です。

エンジニアの求人数がエンジニアの数を超えているとも言われている今、エンジニア採用に苦戦している人事の方も多いと思います。

そんな中、注目を浴びている採用手法が「リファラル採用」です。

リファラル採用とは、自社で働いている社員から候補者を紹介してもらう採用手法のことで、採用コストの削減や企業文化のマッチが期待できます。

本記事では、エンジニアからみたHR業界シリーズの第一弾として、リファラル採用について考察します。


目次
①リファラル採用の現状
②エンジニアとリファラル採用
③エンジニア採用におけるアドバイス 


①リファラル採用の現状
2017年に『エン 人事のミカタ』が発表した「リファラル(社員紹介)採用」に関するアンケート調査によると、リファラルによる中途採用を実施したことがある企業は62%であると発表されました(回答者の8割は従業員数300名未満の中小企業)。引用:エン・ジャパン

6割強という数字は、肌感覚よりも多いのではないでしょうか? 海外では当たり前に行われているリファラル採用ですが、日本でも取り入れている企業は既に多いです。事実、同上のアンケート調査の結果で、実施済み企業は9割が今後も取り組み、未実施企業も3割が導入を検討と回答しています。従って、リファラル採用は今後も拡大していくだろうと結論づけられます。

リファラル採用のメリットは大きく3つあります。

1つ目は、採用コストの低下です。
書類選考、採用面接、採用管理にかかる人件費・会場費など、採用活動の直接工数と費用を削減することが可能です。

2つ目は、転職潜在層へのアプローチです。
本来は転職市場に出ていない人材が、自社の社員によるアプローチにより、転職を考慮します。また、転職の時期が調整可能なことも利点で、長期的にもメリットがあります。

3つ目は、企業文化のミスマッチ防止です。
リファラル採用では、従業員自身が紹介者と一緒に働きたいと思っていることが前提で、なおかつ優秀であることを自覚しています。更に、紹介者に職務内容を密に聞き出しているケースが多く、企業文化のミスマッチを防ぎつつ、優秀な人材を呼び込むことが可能となります。

②エンジニアとリファラル採用
それでは、このリファラル採用はどれくらいエンジニアの職種の人たちに活用されているのでしょうか?

LAPRAS HR TECH LABが行った調査によると、エンジニアはエンジニア以外の職種と比べ、圧倒的にリファラルによる転職が多いという結果が出ています。

引用:HR TECH LAB

調査結果では、転職活動の手段として「友達の所属している会社に訪問した」は、エンジニアの35.59%が実施しているのに比べ、エンジニア以外の職種では13.87%しか実施していませんでした。

また、「友達に人事担当者を紹介してもらった」はエンジニアの22.03%が実施しているのに比べ、エンジニア以外の職種では11.68%しか実施していませんでした。

更に、リファラル採用のエンジニアのうち、41.8%は転職サイトやエージェントを活用していないという結果も出ています。

従って、エンジニアはリファラルで採用できる可能性が高く、更に半数弱は転職市場に出てきていないということが分かります。

③エンジニア採用におけるアドバイス
現在、エンジニアの採用数がエンジニアの数を上回り、採用が激化しています。前述の事実を踏まえると、転職顕在層(転職サイトやエージェントを利用している)のエンジニアに向けた施策だけでなく、転職潜在層(転職サイトやエージェントを利用していない)のエンジニアに向けた施策も行う必要があると思います。具体的には、下記のような施策を検討すべきです。

・リファラル採用における報酬の設定
・リファラル採用の定期的告知

GAFAMやFAANG等と呼ばれる外資系の大手IT企業においては、リファラル採用が制度化され、社員は紹介した候補者が採用されることで報酬を受け取ることができます。また、報酬は技術職の候補者のリファラルの方が高く設定されています。日本企業でも先鋭的な企業はこうした制度を取り入れています。まずは候補者に報酬を支払う制度を設けることで、社員とwin-winの関係を築くことができると思います。

次に、この制度を積極的に活用するために、例えば新入社員の入社時にしっかりと制度の説明を行う必要があります。また、先述の外資系IT企業においては、ポジションに空きが出た際に、積極的に社員へメールを送り、リファラルを促す取り組みも行っています。そうした施策を真似て、定期的にリファラル制度が活用できる場を社員に提供することで、今まで採用対象のプールから漏れていたエンジニアを積極採用することができると思います。

リファラル制度に興味がある、エンジニアの採用に苦戦しているといった人事の方は、是非上記のようなリファラル制度の構築を考慮してみてください。

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