【イベントレポート】NEC×LinkedIn×LeIN共催セミナーを開催しました!

【イベントレポート】NEC×LinkedIn×LeIN共催セミナーを開催しました! セミナーレポート

こんにちは!株式会社レイン(以下、LeIN)営業担当です。

2024年6月28日、日本電気株式会社大橋康子氏リンクトイン・ジャパン株式会社の國方雄大氏にご登壇いただき、待望のリアルベントである【NEC×LinkedIn×LeIN共催セミナー】をLinkedIn社新オフィスにて開催しました。
今回は、セミナー当日の様子や、公開された貴重な採用ノウハウ・流行トピック等をまとめたイベントレポートを公開いたします。
HR業界で採用活動に携わる皆様にとって参考となる内容を一挙公開しておりますので、是非最後までご一読ください!

  • セミナーテーマ
    NECの挑戦。キャリア採用が5年で10倍に、その舞台裏で起きていることは?
    ~カルチャー変革。ジョブ型雇用。挑戦する人が集まる組織になるには。~
  • 開催日時
    2024年6月28日(金)19:00~21:00
  • 場所
    東京ミッドタウン(LinkedIn社新オフィス)
  • 当日のタイムスケジュール
    1)開会挨拶
    2)プレゼンテーション① NEC社 大橋様
    3)プレゼンテーション② LinkedIn社 國方様
    4)プレゼンテーション③ LeIN 芦川
    5)パネルディスカッション
    6)懇親会 ※LinkedInリクルーターライセンスデモセッションブースを用意

 

登壇者紹介

今回ご登壇いただいた方の簡単なプロフィールは以下の通りです。

【ゲストスピーカー】

■日本電気株式会社 人材組織開発統括部  タレント・アクイジショングループ ディレクター 大橋康子

営業からキャリアをスタートし、新卒、中途採用媒体の立上げ・制作に関わる。
人事採用コンサル・アウトソーシング企業を経てインハウス人事へ転向。

■リンクトイン・ジャパン株式会社  タレントアカウントディレクター  國方雄大

大学卒業後、日本IBM・日本マイクロソフトでエンタープライズ企業・グローバル企業のセールスに従事。
その後、ベンチャー企業で組織開発と人材育成のコンサルタントとして活躍。
2023年にLinkedIn Japanに入社し、大手企業の採用と育成を支援。コーチングの国際資格を保有。

【モデレーター】■株式会社レイン(LeIN)代表取締役  芦川由香

大学卒業後、ITエンジニアを経験したのちにリクルートに転職し企業と転職希望者を支援。
2019年にリンクトインのオフィシャルパートナー企業、株式会社レインを設立。
大手メーカー、IT企業、スタートアップ企業の採用ブランドのコンサルティングを手掛ける。
リンクトインを用いた戦略を得意とし、新卒・中途採用のブランディング実績を持つ。
LinkedInラーニング認定講師、LinkedIn認定リクルーター。

 

LinkedIn、日本法人本社を事業拡大のため移転

今回のセミナーは、LeINが「オフィシャルビジネスパートナー」として協働させていただいているLinkedIn社の新オフィスをお借りしての開催となりました。
LinkedInと関わり合いのある様々な企業・メンバーが最適な交流を図れるように設計された工夫満載のオフィスに、セミナー参加者・登壇者が集合。
当日はあいにくの雨模様でしたが、多くの方にお集まりいただき、大変感謝いたします。

※本記事では、当日登壇者よりお話された内容を要約しております。

 

【NEC社より】

NECキャリア採用の現状と生い立ち

過去、新卒文化の根強い日系企業であったNEC。
FY18までは、年間100名未満のキャリア採用を退職補充の意図で行っていたような状況でした。
「2020中期経営計画」を実現するため、FY19に今まで存在しなかったキャリア採用専門部署を立ち上げ、FY21以降本格的に中途採用の強化を実施。
“同質性”からの脱却をテーマに掲げ「HR方針」を策定、人事戦略の再構築を進めたことにより、今ではキャリア採用人数が600人・新卒:中途比率が半々を占める割合に拡大し、名実ともに採用改革を実現してきました。

HR方針

また、2018年には「ジョブ型人材マネジメント」を導入。
キャリア採用を強化する傍ら、段階的にジョブ型人事制度とその周辺施策の整備を進めてきました。
NECでは、この一連の循環を「エコシステム」と表現し、要員計画から採用・配置・育成・処遇・退職まで一貫したシステム構築を図っています。
このジョブ型雇用は、メンバーシップ型人事制度で重要視された内部公平性・年功序列とは異なり、「外部競争力を持つ、市場価値の高い人材の輩出」を実現しています。

NEC、ジョブ型人材マネジメントによる「適時適所適材」の実現に向けた採用計画を決定 ~DX人材の強化などを推進~

この大きな改革の裏側では、山積みの課題に立ち向かうHRチームの姿がありました。
キャリア採用経験の少ない現場・キャリア採用の専門スキルや知見を持たないHRという過去の状況から、「組織は自分の手で創る」という方針の下で先導されてきたのが、タレント・アクイジショングループ ディレクター 大橋様です。
大橋様が率いるタレント・アクイジショングループでは、「Branding」と「Data」を重視し、採用プロセスの100%データ化やEVPの明確化、Re-Brandingの開始など、採用活動における大きな変革を推進しています。

タレント・アクイジションによる「選ぶから、選ばれる会社」へ。

採用における「タレント・アクイジション」「リクルーティング」には明確な違いがあります。
「タレント・アクイジション」は、企業が採用したいタレントを予め定義し、採用ブランドを構築してタレントを惹きつけ、獲得後の活躍をサポートする長期的かつ広範囲な概念です。
一方、「リクルーティング」は、企業の経営側や事業部門が設定したポジションに対して適切な人材を探して獲得する行為を指します。

NECのタレント・アクイジショングループは、キャリア採用における「選ぶから、選ばれるへの転換」を大きなテーマに掲げ活動しています。
この実現のため、事業戦略を人財ポートフォリオに落とし込み、要員計画を達成するための「採用ブランド構築」「ダイレクトスカウト活動」「潜在層へのアプローチ・アトラクト」「採用決定後の定着・活躍サポート」を一貫して担っています。
従来の選考活動~内定承諾までのリクルーティング活動とは全く異なり、事業側のHiring ManagerやHRBPと密接に連携し、採用活動の強化を先導しています。

採用は「Branding」と「Data」で成り立っている

NECにおける一連の改革を進める中で、「採用は“Branding”と”Data”で成り立っていることが分かった」と大橋様は話します。
採用オペレーションを一度洗いざらい可視化することで、課題が顕在化し、根拠・データを用いてその課解決に当たることができる。この活動を続けることで、「感覚の採用」から「データドリブンな採用」へ徐々にアップデートされていく体感を得ることができたのだとか。

NECは、採用のデータ分析にTableauを導入しています。採用活動の歩留まりをあらゆる側面からデータで捉えることができる体制を整えると、採用チームのコミュニケーションが変わり、採用戦略が変わり、、本質的に今取り組むべき課題を見据えた活動に取り組めるのです。

また、NECでは、採用ブランド・インターナルブランドの構築にも力を入れています。
ブランディングを実現するために、NECに所属する誰もが「NECの魅力は〇〇だ」と共通言語を持ち、イメージをアウトプットできる環境・コミュニケーションの設計を重要視しているとのこと。
この活動は、採用目的に限らず、社員のエンゲージメントを高める施策としても非常に有効です。

「採用」が会社を創る

「採用は数字を追いかけることではなく、会社を創ること」と語る大橋様。
NECは、キャリア採用の確立期を終え、次のフェーズに差し掛かろうとしています。
今後も、「NECらしい採用」の具現化・最大化を目指し、より強いキャリア採用を創っていくNECのタレント・アクイジショングループに、今後も注目が集まります。

 

【LinkedIn社より】

LinkedInを活用した採用ブランディングの実現

続いて、LinkedIn社 國方様より、LinkedInの活用を通じて「チームで採用ブランディングを実現するエンタープライズ企業様」の事例として、当日登壇いただいたNEC社、またFLYWHEEL社のエピソードをシェアいただきました。

NEC社は、LinkedInの企業アカウントにて、Purposeに基づいた「NECらしさ」を打ち出す発信に注力。個人アカウントの運用においても、森田CEOを始めとしたExecutive層のSNS発信を促進することで、社員のLinkedIn上における積極的な発信・交流を後押ししています。

そして、NECグループ45,000人の社員が、自立的学習プラットフォームとして「LinkedIn Learning」を積極的に活用。その学びの様子も含めてLinkedIn上で発信することも、NEC全体のブランディング向上に寄与しています。

 

また、他社事例としては、FLYWHEEL社の「LinkedIn経由で33人のAIエンジニア採用を実現」という驚愕の成功事例をシェアいただきました。
知名度が著しく高い企業様ではないものの、LinkedInを通して社内のリアルな情報や、集まるプロフェッショナルな人材の活躍情報、全社で掲げるビジョンを力強く発信し続けたことが採用成功の要因となっているのだとか。

國方様自身も、「アメフト×筋肉×LinkedIn」でセルフブランディングをされており、笑いを交えたプレゼンテーションでセルフブランディングの重要性を説いてくださいました。
LinkedInを通した地道な発信が、中長期的な自社の採用ブランディングに繋がり、結果として候補者への良い選考体験を生む、素晴らしい事例が沢山共有された時間となりました。

 

【LeINより】

採用における「チームビルディング」の重要性

最後に、LeIN代表 芦川より、ダイレクト採用強化にあたっての重要なポイントを、実際にRPO・採用コンサルとしてご支援した事例を踏まえ、お話させていただきました。

ダイレクトリクルーティングにおいては、採用チーム・事業部門を含め「同じ目標」を掲げながらチームを編成することが非常に重要です。
企業規模が大きくなるほど、役割を細分化し、業務効率化(行動量の最大化)を進める場合が多いですが、各役割が異なるKPIの達成にばかり目が向いてしまわないよう注意が必要です。

例えば、ダイレクトリクルーティングを強化するための専任チームを立ち上げるような場合も、事業部門・HRBPとの密なコミュニケーション機会を多く創出し、全部署でタッグを組んで採用にコミットすることで、「量」と「質」双方を追える体制で採用成功を実現することができます。
セミナー当日は、実際の企業様における採用体制構築の事例を共有させていただき、多くの皆様に共感を声を頂きました。

 

【パネルディスカッション】

採用市場の流行トピックに、議論白熱!

続いてのコンテンツでは、各社登壇者によるパネルディスカッションを実施しました。
テーマは「ジョブ型雇用による変化」「ダイレクトリクルーティング成功の秘訣」等、HR業界の流行トピックばかり。
NEC社の採用変革を最前線で動かしてきた大橋様、様々な大手企業のLinkedIn活用・採用ブランディングを支援する國方様のリアルなエピソードを中心として、熱量の高い対話が繰り広げられた時間となりました。

(以下、当日のディスカッション内容を抜粋します↓)

  • ジョブ型雇用を導入した先にあったもの
    ジョブ型雇用の導入は、エンジニア採用の強化にも徐々に繋がっている。
    この推進には、部門の理解・協力が必須。日本ではまだまだメンバーシップ型前提の採用や制度が根強いこともにあり、NEC社では、まず「”ジョブ型”に対する理解」を社内で獲得することからスタート。
    少しずつ社内に考えが浸透していく中で、採用前から求人要件をより明確化する動きが加速し、「市場から選ばれる会社」を目指した情報の棚卸・整理が進んでいる。
  • 採用ブランディングを強化するためには
    EVP(Employee Value Proposition)に基づいたコミュニケーション設計に力を入れることで、採用ブランディングを強化。企業ブランドイメージを刷新したタイミングで、全社を挙げて統一されたブランドメッセージを発信することが重要。
    「自社は何者なのか?」を社員各々が自らの言葉で伝えられるようになると、採用ブランディングの活性化だけなく、社内エンゲージメント向上にもポジティブな影響がある。
  • ダイレクトリクルーティング比率を高める秘訣
    ダイレクトリクルーティングを採用チャネルの一つとして成功させるためには、何と言っても「タレントアクイジションのチーム作り」が重要。
    NEC社では、人財ポートフォリオの設定や採用ブランディングの構築など、採用の上流工程を着実に組み立てることで、「どのポジションで、何の採用チャネル・媒体を活用することが最適か」を常に見定めることのできる体制で採用活動を行っている。この能動的な取り組みが、エージェント頼みにならない採用活動を実現している。

 

【懇親会】

セミナー参加者全員でのリレーション構築

最後に、今回セミナーにご参加いただいた全員で懇親会を実施。
LinkedInオフィスはパーティ会場に早変わりし、今後のビジネス交流にも繋がる交流の時間となりました。

参加者の多くは、事業会社で採用担当として活躍されている人事の皆様でしたが、各社のプレゼンテーション・採用に対するリアルな議論を目の当たりにし、多くの刺激を受けておられた様子。
今回、初めてリアルイベントにお越しいただいた方々も多く、LeINとしてもまた一つ、新たな繋がりを培う機会となりました。

また、懇親会中にはLinkedInリクルーターライセンスのデモセッションブースを用意。
多くの企業様に実際のLinkedIn製品を触っていただき、「自社の採用活動における活用イメージを膨らませることができた」というお声も沢山いただきました。

 


最後までご一読いただきありがとうございました!
待望のコラボレーションが実現した本機会ですが、無料では勿体ないほどの情報、貴重な採用ノウハウが詰まった大充実のセミナーとなりました。
改めて、ご参加いただいた登壇者・参加者の皆様に御礼申し上げます。

今後もLeINでは、採用市場を加熱させる様々なイベントを開催予定です!
少しでもご興味をお持ちいただいた方は、是非ご参加・ご連絡をお待ちいたしております。