提案

提案
この記事はシステム開発工程の提案について解説した記事です。会話形式のやさしい文章で「提案」の用語のイメージを紹介した後に,採用に役立つ提案の知識を解説しています。

1分で分かる!システム開発における提案とは?

ねぇねぇ、ジャバ―ド先生、聞いてもいい?

ことりん君どうしたの?

前から気になってたんだけどさ、システム開発のお仕事ってどうやって取ってくるの?

お、いい質問だね。仕事をとってくる方法はいろいろあるんだよ。すでにお付き合いがあるお客さんから声をかけられることもあれば、営業社員が新しいお客さんつかまえてくることもあるからね。

なるほどなるほど。

よくあるケースとしては、システムをつくりたい企業(以降、クライアントと呼称)は、複数の会社に「当社はこんな課題を抱えているから、こんな感じのシステムが欲しいんだ」っていう、ざっくりした資料を配るんだ。

ん??そんなの配ってどうするの??

開発会社はその資料をもとに、「もしウチがやるなら、こんな構成で、こんなスケジュールで、これくらいの予算があればできそうだね」っていうポイントを、会社として対応できるかどうかを検討するんだ。そして、「ウチも対応できるし、利益もでる!」って判断した場合は、「ウチならこんな感じでいけますよ」っていう資料をクライアントに渡すんだよ。ちなみに、この作業を「提案」っていうんだよ!

たしかに、どうシステム化するかって難しいもんね…。あれ?でもちょっとまって。そうなると、クライアントはいろんな開発会社から「ウチならこんな感じでいけますよ」っていう資料をもらうの?そんなにもらったら、どれにするか迷っちゃうね。

そうだね。それがいわゆる「コンペ」ってやつだね。クライアントはもらった資料とかプレゼン内容などの結果を見て、どの開発会社に頼むのが一番いいのかを選ぶんだ。

あぁそっか!そのコンペで勝ち残ってはじめて、仕事が生まれるんだね!

そのとおり!あんまり普段意識しないところだけど、お仕事もらうのって結構大変でしょ?

うん、かなり大変なんだね…。よくわかったよ!ありがとう!

システム開発における提案とは?提案の基礎知識

提案の業務内容

提案とは、クライアントに対して「どういったシステムを、どのような計画で、いくらでつくるか」を伝える作業です。

一般的には、以下のような流れとなります。

  1. クライアントは、RFP(提案依頼書)をITベンダー企業に渡す。
  2. ITベンダー企業は、RFPを元にシステム化の検討を行う。
  3. ITベンダー企業は、システム化の実現性および売上・利益が見込めると判断した場合、提案書を作成してクライアントに渡す。
  4. 企業は、複数ITベンダー企業からもらった提案書(または提案内容のプレゼン)をもとに発注先を決定する。

なお、RFPとは、Request for Proposal(提案依頼書)の略であり、ITベンダーが提案書を作成するための「ネタ」となるものです。

提案は、いくつかある開発工程における最初の工程となりますが、誰にでもできる簡単な作業ではありません。そのため、ある程度の経験を積んだシステムエンジニア、プロジェクトマネージャー、営業などといった人たちが、総力を上げて対応するケースが多いです。

提案に対するエンジニアの関わり方

提案は、エンジニアをはじめ、営業などといった社内のさまざまな人が関わりながら、作業をすすめます。

提案をする際、最初にエンジニアが行うのは、RFPをくまなく読み込むことです。なぜなら、必要とする情報は、基本的にRFPから取得するためです。ここで一部の情報が欠落してしまうと、提案からその部分が漏れてしまうことになります。

RFPの内容を一通り把握できたら、システム化について検討していきます。具体的にはクライアントが抱えている課題に対して、どのようなシステムを導入し、どのような効果が期待できるのかといった内容を検討します。また、システム化の範囲、システムの大まかな構成などについても、検討を行います。

最終的にクライアントに提出する提案書には、予算感やスケジュールなども記載する必要があります。そのため、検討した内容を元として、概算的な見積もりを出すことも、エンジニアの重要な仕事です。なお、このタイミングでは精度が高い見積もりを出すことはできないため、要件定義後に再見積もりを行うケースが一般的です。

提案という工程の成果物である提案書は、非常に重要なものです。提案書の内容と質によって、案件を受注できるか否かが決まるためです。そのため、エンジニアは営業部門と協力して、必要な情報を出しあい、提案書を作成することが多いです。

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