1分で分かる!AWS
~ ことりん君、野原で空を眺める ~
今日は良い天気だなぁ…。あ、あの雲おいしそうだなぁ…。
ことりん君、こんなところで何しているの?
さっきまでくまさんとお話してたんだけど、ちょっとくまさんの話難しくてさ。疲れちゃったから寄り道してたんだよね。あ、そういえばくまさんが「これからの時代はAWSだ!」って言ってたけどどういう意味?
AWSは「クラウドサービス」の1つだね。通販サイトでおなじみのAmazon社が提供しているサービスだよ。クラウドサービスはMicrosoftとかGoogleとかAlibabaとかいろんなIT企業が提供しているんだけど、AmazonのAWSはずーっとトップシェアを獲得し続けているんだよ。
「くらうど」って雲のこと?なんかおいしそうだね!
「クラウドサービス」は残念ながら食べ物じゃないよ!でも、企業にとってもある意味「おいしいサービス」と言えるかもしれないね!
どういうこと??クラウドサービスって何??
ことりん君は、Googleメール使ってる?
たまに使ってるよ!
そのGoogleメールもクラウドサービスの1つなんだよ。インターネットに繋げて、ブラウザ(Google ChromeなどのWebを見るツール)でメールを見ることができるでしょ?インターネット上の見えない部分にことりん君のメールが保存されているんだよ!
クラウド(雲)上にあるから見えないけど、ブラウザを通して見えるってことだね!
そうそう!AWSも同じで、クラウド上にIT関連機器を置いていて、それを使うことで場所を選ばずにすぐにサービスが開始できるんだ。例えば、ホームページを作成するときにいろんな機器を揃えないといけないんだけど、AWSを使うことで好きな時にすぐ使えるし、お金も使った分だけ支払えばいいんだ。とても便利でお得なので、企業ではAWSみたいなクラウドサービスを使うことがとても増えているんだよ。
そうなんだ!だから企業にとっては「おいしい」んだね!おいしい話ばかりしてたら、なんだかおなかすいてきちゃった!
(ことりん君、さっきからおなかが空いた話しかしてないな…)
AWSとは?採用のための予備知識
AWSの基礎解説
AWS(Amazon Web Service)とは、アメリカのAmazon社が提供しているクラウドサービスのサービス名です。
クラウドサービスが登場する前は、自社の環境にサーバーやデータベースを構築する方法が一般的でした。これをオンプレミスといいます。(現在もプロジェクトの特性によっては敢えてオンプレミスを採用するケースもあります。)
AWSを使用することで、必要なサービス(リソース)を場所を選ぶことなく用意することができるので、最近では、AWSをはじめとしたクラウドサービスを利用するケースが増えつつあります。AWSは200を超えるサービスの総称であり、さまざまな機能を提供しています。AWSの代表的なサービスは以下の通りです。
サービス名 | 概要 |
EC2(イーシーツ―) | サーバー |
S3(エススリー) | 正式名称はSimple Storage Service。
ファイルなどのデータを保存できる場所(ディスクのようなもの) |
Aurora(オーロラ)
RDS(アールディーエス) |
データベース。
MySQLやPostgreSQLなどと互換性あり。 |
DynamoDB(ダイナモディービィー) | データベース。上記のデータベースよりも処理が早く拡張性が高い。 |
AWSを使うエンジニア
AWSを使うエンジニアは、主に2つに分かれます。それは「AWSで環境を構築するエンジニア」と「AWSを利用する側のエンジニア」です。
前者の「AWSで環境を構築するエンジニア」は、インフラエンジニアなどと近い業務を担当しますが、AWSならではの設定などがあるため、ネットワーク、サーバーなどといった基本的なインフラの知識はもちろん、AWSに関しても深い知識が必要となります。
後者の「AWSを利用する側のエンジニア」は、AWS SDK(AWSから提供されている開発するためのツール。これを使用すれば、Webなどのブラウザは不要でAWSのサービスを使用することができる。)を使えば、比較的簡単に使うことができます。ただし、こちらも基本的な知識がないと思わぬ事故を招く可能性がありますので注意が必要です。
クラウドエンジニアの特徴と在籍業界
AWSのようなクラウドサービスに明るいエンジニアを、クラウドエンジニアといいます。
クラウドエンジニアは、Web業界、SIer業界、ソフトウェア業界など、さまざまな業界に存在しています。
昨今のプロジェクトにおいては、AWSなどが採用されるケースが増えているため、AWSを触ったことがあるエンジニアも増えつつあります。ただし、様々なサービスの特性を理解した上で、構成を検討し、実際に構築に至るまで対応できるエンジニアはそこまで多くなく、市場価値も高めです。
「AWSができるエンジニア」といっても幅が広いので、当該プロジェクトにおいては「どのようなサービスに対してどのレベルが求められるか」を確認するようにしましょう。
AWS関連の資格について
AWSのスキルと専門知識を問うために、AWS認定という資格が用意されています。ベンダー資格であるため受験費用も安くはありません。また、一定期間で問題が刷新されるため難易度も高めです。そのため、AWS認定を取得済みのエンジニアは、比較的マインドが高く、スキルもあると考えて良いでしょう。
引用元:AWS社 AWS認定
求人のポイント
求人を作成する時は、下記の内容を求人に入れるとよいです。
1. システム(サービス)の詳細
※特にそのシステム(サービス)をなぜ作っているのかを熱量をもって記載する。
2. 開発環境
※ AWSは様々なサービスがあるため、使用しているサービスを記載しておくとよいでしょう。
3. 現在のエンジニア組織の体制
4. 現行システムの課題と募集の背景
5. 求められる業務と期待値
6. エンジニアとしてのスキルアップ支援制度の有無と詳細
7. エンジニアチーム内での相互成長のための仕組み(勉強会やLT会など)の有無と詳細
8. 選考フロー
9. 待遇
10. キャリアパス
候補者に聞かれること
サービスの規模
トラフィックを捌くことがAWSを扱うエンジニアの仕事でもあるため、どのくらいのトラフィック数なのか気になるエンジニアは多いです。
他のサービスと比べて、どれくらの規模なのか、それに対してどう対応しているのかも聞いておくとよいでしょう。
開発環境
AWSは次々と新しいサービスを提供するため、AWSエンジニアも日々習得していく必要があります。
本番環境で試すのは無理なので、検証できる環境がAWS上にあるのか知っておくとよいでしょう。
AWS 豆知識
クラウド界隈のシェア争い
クラウドサービス市場においてAWSがトップシェアであることは前述した通りですが、その他のシプレイヤーとシェアは以下の通りです。
特に競合であるMicrosoft社のAzure、Google社のGCP(Google Cloud Platform)は覚えてきましょう。
AWSのサービスいろいろ
AWSが提供している代表的なサービスについては前述の通りですが、提供しているサービスの中にはユニークな機能、便利なもあります。
サービス名 | 概要 |
Cloud9(クラウドナイン) | Webブラウザ上でプログラミングしたり、プログラムを実行することができる。 |
Machine Learning(マシンラーニング) | 簡単にAIの機械学習を始めることができる。 |
Ground Station(グラウンドステーション) | 簡単に衛星をコントロールし、衛星データを収集する |
Amazon Sumerian(アマゾン シュメール) | 簡単にAR・VRアプリケーションを作成する。 |
イベント
AWS関連では、AWS Summitというイベントが有名です。最近はオンラインでも開催されています。
https://aws.amazon.com/jp/events/summits/online/japan/