1分で分かる！ITコンサルタント
A：「うんうん、それは大変だね。ちょっと師匠に聞いてみるよ！じゃあまたね！」
B：ことりん君、こんにちは。誰と電話してたの？？
A：おぉ！ジャバ―ド先生！実はパンダさんの新規事業がうまくいってないらしいんだ！
B：パンダさんの新規事業って、笹の葉の鮮度を見分けるAIとかだっけ？
A：そうそう！笹の葉のやつ！システムは完成したらしいんだけど、なかなかユーザーが増えないみたいなんだよねぇ。
B：そうなんだね。どうやらパンダさんが考えているビジネスそのものに課題がありそうだね。そういう時は、ITコンサルタントに相談してみることをオススメするよ。
A：また聞いたことがないお仕事がでてきたなぁ。ITコンサルタントってどういうお仕事なの？
B：まずはコンサルタントっていうお仕事から説明するね。コンサルタントは「課題解決のプロフェッショナル」なんだよ。
A：あ、「片付けコンサルタント」のこんまりさんなら知ってるよ！
B：こんまりさんは「片付け」に関する課題を解決するコンサルタントだね。そういう意味では、片付けコンサルタントもITコンサルタントも、課題の対象が異なるだけで、同じような仕事だといえそうだね。
A：ん～？？どういうこと？？
B：コンサルタントという仕事は、まず「情報集め」を行うんだ。こんまりさんも、最初はクライアントに対して、ヒアリングとか収納チェックをしているよね。何かを改善するためには、現状を正しく把握する必要があるからね。
A：ふむふむ…
B：ITコンサルタントも同じなんだよ。まずは情報収集をして現状を把握するんだ。そして、集めた情報をもとに、クライアントのビジネスに潜んでいる課題や問題点を見つけ出していくんだ。
A：なるほど。ビジネスがうまくいかない原因を探すんだね。
B：そうそう！ITコンサルタントは、その課題が見つかったら、解決策を考えてクライアントに提案するまでが、主なお仕事だね。
A：じゃあパンダさんに必要なのは、ITコンサルタントだね！ちょっと探してくる！
B：（そもそも新鮮な笹の葉って、そんなに需要あるのかな…）
ITコンサルタントとは？ITコンサルタントの基礎知識
ITコンサルタントは、クライアントのビジネスに潜む課題をあぶり出し、その課題に対してITでどのように解決していくかを考え、クライアントに提案するのが主な仕事です。ただし、ITコンサルタントのミッションは「クライアントの利益になるようなを提案すること」です。システム化は手段であって、目的ではないため、クライアントのためにならないと判断した場合は、システム化を見送るという提案を行うこともあります。
また、ITコンサルタントは、ITのみを知っていれば良いわけではありません。クライアントの業界に関する知識、経営に関する知識など、幅広い知識を必要とします。
つまり、ITを武器にクライアントの経営戦略をサポートするのが、ITコンサルタントという仕事なのです。
ITコンサルタントとはどんな人か
ITコンサルタントは、コンサルティングファーム（特にIT系）に属していることが多いです。数あるIT関連の職種の中でも、難易度、収入ともにトップレベルといえるでしょう。
ここからは、やや私見も入りますが、ITコンサルタントとして働いている人の、特徴として下記のようなものが挙げられます。
- とにかく論理的
- ITだけではなくビジネスに精通
- プレゼンがうまい（資料作りや話術に長けている）
- 人の心を掴むのもうまい
採用にあたって知っておいた方がよいポイント
業務範囲
ほかのIT関連の職種にもいえることですが、職種ごとに明確な業務範囲が定義されているわけではありません。特にITコンサルタントの場合は、プログラミング言語やフレームワークといった一目でわかるようなスキルではありません。やや極論になりますが、「ITコンサルタント」として名乗ったもの勝ちというところもあるのです。（もちろん、そのような方が結果を出すのはかなり難しいことです。）
ITコンサルタントと一言でいっても、得意とする業務範囲は異なります。これまでの経歴とともに、候補者が得意とする業務範囲を確認するようにしましょう。
キャリアパス
前述したとおり、ITコンサルタントはIT業界の中でも、キャリアの最終目標となる職種です。IT業界で働いているエンジニアの中には、将来的にITコンサルタントを目指しているというエンジニアも多くいます。ITコンサルタントから、他のIT関連の職種にキャリアチェンジすることは簡単ですが、現実的にそのようなルートを選ぶ人は多くありません。
その他としては、監査法人系やシンクタンク系などといった、別のコンサルティングファームに属して働くというキャリアパスもあります。
資格
ITコンサルタント関連の資格としては下記のようなものがあります。
- 情報処理推進機構（IPA）主催：ITストラテジスト試験
- PMI日本支部 主催：PMP試験
候補者には、これらを含めた資格の有無を、必ず確認するようにしましょう。
ITコンサルタント豆知識
ITコンサルタントの単価
中堅ITエンジニアの1か月あたりの単価は、約100万円程度と言われています。（経験やスキルなどにより前後します。）外資系の上級ITエンジニアでも、約200万円程度でしょう。この金額でも十分に高いと感じる方も多いかと思います。
ですが、優秀なITコンサルタントの場合、月単価で約300～400万円ということも珍しくありません。一見、高そうに見えますが、これを支払う企業にとっては、ITコンサルタントに、その価格分の価値を見出しているということなのです。
よりよい採用に役立つITコンサルタントの予備知識
ITコンサルタントに必要な知識
ITコンサルタントに必要な知識は以下の通りです。
IT全般のスキル
ITコンサルタントは、ITを活用することにより、クライアントの課題を解決へ導くことが仕事です。当然、クライアントに対しての提案は、ITを活用したものが中心となります。そのため、トレンドとなる技術、あるいは最新技術などを把握することはもちろん、既存の技術に関しても十分理解をしておき、提案の引き出しを増やしておくことが求められます。
ビジネススキル
どれだけITに詳しくても、それだけではITコンサルタントになることはできません。ITコンサルタントになるためには、ビジネスに関するスキルも必要となります。具体的には、ビジネスに関する普遍的な概念、あるいは思考のフレームワークはもちろん、業界動向、競合他社の動きなども理解しておくことが求められます。
ものごとの大局を見る力
最後はものごとを大局を見る力です。特にITエンジニアの場合、「自身の担当箇所のみ」などといった部分最適な視野となりがちです。ITコンサルタントは、そのような視点ではなく、常に全体最適を考えながらアクションをとるスキルが必要となります。
