CDN

この記事はCDNについて解説した記事です。会話形式のやさしい文章で「CDN」の用語のイメージを紹介した後に、採用に役立つCDNの知識を解説しています。

1分で分かる!CDNとは?

ジャバード先生!ちょっと助けて!

ことりん君こんにちは。そんなに急いでどうしたの?

最近きつねさんのECサイトが重いらしくて、クレームが増えているみたいなんだ!

ふむ。それは大変だね。

きつねさんクレーム対応で疲れちゃっててさ…。どうにか解決してあげたいんだけど、ジャバード先生いい案ないかな?

ECサイトが重い理由か…。疑うポイントはいろいろあるんだけど、CDNって使ってるのかな?

CDN??

そう。CDNはContent Delivery Network(コンテンツ デリバリー ネットワーク)の略だよ。

なんか長い横文字だね…。でも何をするものなのか全く想像できないなぁ…。

簡単にいうと、Webサイトに表示する画像やファイルなどのコンテンツを効率よく配信するためのネットワーク(あるいは仕組み)のことだよ。

分かったような分からないような…

通常、Webサイトに表示する画像やファイルといったコンテンツは、「サーバー」というところから取得するんだ。

それはなんとなく分かるよ!サーバーから取得した情報がWebブラウザに表示されるんだよね?

そうそう!でも、急激にアクセスが増えるとサーバーがダウンしたり、ネットワークに渋滞が発生してしまうんだ。これが、Webサイトが重くなる要因の1つなんだよ。

なるほど。じゃあCDNを使えば解決するってこと?

そのとおり。CDNは全世界中に「キャッシュサーバー」と呼ばれるものを持っているんだよ。その世界中にあるキャッシュサーバーには、大元のサーバーで保持している画像やファイルのコピーを持っているんだ。

全世界中に同じものを持っているんだ?それはすごいね。でも、その同じものをどうやって使うの?

たとえばことりん君がきつねさんのWebサイトにアクセスしたとき、ことりん君に一番近いキャッシュサーバーから情報を取得するような仕組みになっているんだよ。だから、大元のサーバーにはアクセスが集中しないし、ネットワークの経路的にも近い場所からデータをとるから、処理がとっても速いんだ。

あぁそっか!CDNを使えばサーバーに負荷が集中しないし、処理も高速になるんだね!

そういうこと!だからきつねさんのECサイトもCDNを使えば、状況が改善する可能性は十分あると思うよ。

ジャバード先生ありがとう!急いできつねさんに伝えてくるよ!

はーい!いってらっしゃい!

CDNとは?採用に役立つ基礎知識

CDNの正式名称は、Content Delivery Network(コンテンツ デリバリー ネットワーク)であり、CDNはその正式名称を略した言葉です。

昨今、技術の進歩によりインターネット回線は高速かつ大容量に進化しています。そのような影響もあり、WebサイトやWebアプリケーションでも、サイズが大きい動画や音楽などを扱うことが当たり前となりつつあります。

ですが、ネットワークには限りがあるため、想定以上のアクセスが発生すると、サーバーがダウンしたり、ネットワークが詰まってしまい遅くなるという問題を抱えていました。

そこで誕生したのがCDNです。

通常、Webサイトはユーザーの端末から、サーバーにリクエストを発行します。もちろん、サーバー自体は負荷を分散するような仕組みを導入しているところが多いですが、それでもアクセスが集中すると耐えられない場合もあります。

また、単純にユーザーの端末からサーバーまでの経路が遠いと、データ取得に時間を要してしまいます。

CDNはこういった問題を解決するために、世界中にキャッシュサーバーと呼ばれるものを用意しています。そのキャッシュサーバーには、オリジナルのサーバーで保持するHTMLファイルや画像、動画といった情報のコピーを保持しています。

ユーザーがWebサイトにアクセスした際、様々な情報を取得する必要がありますが、オリジナルのサーバーではなく、CDNが持つキャッシュサーバーを参照することで、データの取得を高速化したり、ネットワークの負荷を軽減することができるのです。

CDNを使うエンジニア

CDNはインフラに関する技術です。そのため、インフラ(ネットワーク)エンジニアンフラ(サーバー)エンジニアなどのインフラエンジニアがCDNに関する設定などを行います。

なお、企業によっては、CDNのスペシャリストに対して、CDNエンジニアやCDN運用エンジニアといった職種名を割り当てているケースもあります。

CDNを使うエンジニアの特徴と在籍業界

CDNを使うエンジニアに特筆すべき特徴はありません。なお、CDNを使うエンジニアは、Web業界などに多く在籍しています。

特にCDNは、大規模なWebサイトやWebアプリケーションに有効です。そのため、そのような大規模Webアプリケーションを開発、運営する企業にはCDNエンジニアがいる可能性が高いといえます。

採用する時に知っておくとよいこと

マルチCDNがスタンダードへ

2021年、CDNの大手事業者であるFastlyの障害により、世界中のWebサイトやアプリケーションが被害を受けました。日本でも、メルカリやTVerなどでサービス障害が発生したため、記憶に残っている方も少なくないのではないでしょうか。

普段、CDNを意識することはほとんどありませんが、この障害によりCDNがさまざまなサイトで利用されていることを痛感することとなりました。

現在、そのような障害を回避するために、あるいはより高性能なサービスを提供するために、「マルチCDN」と呼ばれるサービスがでています。

インフラエンジニアやネットワークエンジニアも、時代に合わせてマルチCDNの知識が必要となっていくことでしょう。

求人のポイント

求人を作成する時は、下記の内容を求人に入れるとよいです。

1システム(サービス)の詳細
※特にそのシステム(サービス)をなぜ作っているのかを熱量をもって記載する。
2開発環境
3現在のエンジニア組織の体制
4現行システムの課題と募集の背景
5求められる業務と期待値
6エンジニアとしてのスキルアップ支援制度の有無と詳細
7エンジニアチーム内での相互成長のための仕組み(勉強会やLT会など)の有無と詳細
8選考フロー
9待遇
10キャリアパス

CDNの豆知識

代表的なCDNサービス

現在、さまざまな企業がCDNを提供しています。

CDN関連の資格

CDN関連の資格としては以下のようなものがあります。

CompTIA Cloud Essentials+

CompTIA Cloud Essentials+は、さまざまなIT規格の標準化を提言するCompTIAが主催する認定資格です。この資格では、クラウドサービスのコンセプトやビジネス原則をはじめ、リスクやセキュリティの知識が問われます。この資格の出題範囲として、CDNが含まれています。

参考:CompTIA Cloud Essentials+

CDN関連のイベント

CDN関連のイベントとしては下記のようなものがあります。

Akamai TechWeek

Akamai TechWeekは、大手CDN事業社であるアカマイ・テクノロジーズ合同会社が主催するカンファレンスです。このイベントでは、アカマイのエンジニアが最新の技術動向や事例などを紹介します。

2021年に開催されたAkamai Tech Week 2021 Japanでは、CDNの活用法やパフォーマンスチューニングに関するセッションが実施されました。

 

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