1分で分かる!サーバーレスとは?
ねぇねぇ、ジャバード先生。クラウドサービスってコストが低いって本当?
そうだね。一概には言えないけど、総じてオンプレミスよりもコストは安くなることが多いよ。
お、詳しいね。そのとおりだよ。
ということはさ、EC2を起動しているけどあんまりアクセスがないときもお金が発生しちゃうんだよね?
そうだね。あくまでも「起動時間」に対する課金だからね。
なんかさ、それって結構もったいないよね。もっといい方法はないのかな?
そうだねぇ。最近だとサーバーレスっていうアーキテクチャが注目されているね。
サーバーレス?
そうそう。サーバーレスっていうのは、サーバーを用意せずに構築するアーキテクチャだね。といっても、サーバーが不要というわけではなくて、サーバーに該当する部分はクラウドサービスを利用することで、「サーバーを意識する必要がない環境」っていうイメージの方がわかりやすいかな。
なるほど。どんなサービスを使うの?
AWSだとLambdaとかだね。
ってことは、Lambdaを使うとコストが安くなるの?
これも一概にはいえないけどね。ただし、Lambdaの課金モデルは「実行された回数に対する課金」なんだ。だから、Lambdaが実行される回数が少なければ、コストもかなり抑えることができるんだよ。
それはいいね!最近「クラウドサービスって意外とコストがかかる」っていわれることが多いんだよねぇ。ちなみにサーバーレスってほかにもメリットあるの?
その他としては、インフラについて全く気にしなくていいのも大きいポイントだね。
ってことはインフラエンジニアもいらないってこと?
そのとおり!と言いたいところだけど、サーバーレスであっても様々なクラウドサービスの設定は必要なんだ。インフラエンジニアはそのあたりを担当することが多いよ。とはいえ、サーバーレスの登場によって、インフラエンジニアの業務領域はかなり変わりつつあるね。
そっかぁ。同じ職種でも時代によってやることも変わっていくんだね。
そうそう。だからエンジニアは時代に合わせてスキルを身につけていくことが大事だね。
ジャバード先生ありがとう!とりあえずサーバーレスについてはよくわかったよ!
よかったね!
サーバーレスとは?採用に役立つ基礎知識
サーバーレスとは、サーバーを構築・運用せずに、アプリケーションを実行する(できる)仕組みを指します。
通常、インターネット上に公開するアプリケーションを動かすためには、各種のサーバーが必要となります。クラウドサービスが普及する前までは、オンプレミス環境にサーバーを構築していましたが、最近ではクラウドサービスの仮想サーバー(AWSのEC2など)を利用するケースが増加しています。
オンプレミス環境にサーバーを構築する手法は、さまざまなコストがかかります。クラウドサービスの仮想サーバーを利用する場合も、オンプレミス環境ほどではないものの、さまざまな保守作業を行う必要があります。
サーバーレスは、それらの問題を解決するために生み出された技術です。サーバーレスにすることで、必要な時に必要なだけサービスを動かせばよくなります。また、サーバーを管理するのはクラウドサービス事業者となるため、コストを大幅に削減できます。
サーバーレスに関係が深いエンジニア
サーバーレスに関係が深いエンジニアとしては、サーバーサイド(バックエンド)エンジニアとインフラエンジニアが挙げられます。
サーバーレスといっても実際にサーバーが不要となるわけではありません。正しくはサーバーを意識する必要がなくなったというイメージに近いです。そのため、「サーバーサイド」といわれる部分は今後も実装していく必要があります。
なお、インフラエンジニアについては、オンプレミスに対するインフラ構築のように物理的な機器などを扱う必要はありません。仕事の多くは、クラウドサービスの設定となるため、ブラウザ上で完結します。
サーバーレスに関係が深いエンジニアの特徴と在籍業界
サーバーレスを実現するためには、クラウドサービスの活用が必要不可欠です。そのため、サーバーレスに関係が深いエンジニアは、必然的にクラウドサービスに対する知見もあるといえます。
なお、サーバーレスに関係が深いエンジニアは、さまざまな業界に在籍しています。ただ、サーバーレス自体が、まだまだ普及しているとは言い難い状況であるため、絶対数は少ないといえそうです。
採用する時に知っておくとよいこと
サーバーレスはすべてを解決する?
サーバーレスが注目を集めていることは事実です。ただし、サーバーレスがアプリケーションに関するすべての課題を解決できるわけではありません。
当然ながら、サーバーレスに向いているアプリケーションもあれば、サーバーレスで実現しないほうがよいアプリケーションもあります。(今回は詳細な説明を割愛します。)
ほかの技術でも言えることですが、新しいものが優れているわけではありません。大事なことは、適材適所で技術を活用していくことです。
やや私見が入りますが、そのあたりの見極めができるエンジニアは、優秀なエンジニアである確率が高いです。
求人のポイント
求人を作成する時は、下記の内容を求人に入れるとよいです。
1.システム(サービス)の詳細
※特にそのシステム(サービス)をなぜ作っているのかを熱量をもって記載する。
2.開発環境
3.現在のエンジニア組織の体制
4.現行システムの課題と募集の背景
5.求められる業務と期待値
6.エンジニアとしてのスキルアップ支援制度の有無と詳細
7.エンジニアチーム内での相互成長のための仕組み(勉強会やLT会など)の有無と詳細
8.選考フロー
9.待遇
10.キャリアパス
サーバーレスの豆知識
サーバーレス関連の資格
クラウドサービスとサーバーレスは、密接に関係しています。そのため、各クラウドサービス事業者が主催している認定資格では、サーバーレスに関する問題が出題されます。
たとえば、AWSではAWS Certified Developer – Associate、AzureではMicrosoft 認定:Azure Developer Associateなどの資格が該当します。
サーバーレス関連のイベント
サーバーレス関連のイベントとしては、以下のようなものがあります。
Serverless Days
Serverless Daysは、サーバーレスに関する技術者に向けたカンファレンスです。Serverless Communityという組織が主催しています。
なお、Serverless Communityは世界中の都市で活動しており、Serverless Daysもさまざまな都市で開催されています。ちなみに、日本では2019年に東京と福岡で開催されました。
AWS Dev Day
各クラウドサービス事業者も、サーバーレスには力を入れています。それは、クラウド市場のトップランナーであるAWSも同様です。
同社が開催しているエンジニア向けのイベント「AWS Dev Day」では、サーバーレスに関するセッションや事例が数多く発表されています。