組み込みエンジニア

この記事は組み込みエンジニアについて解説した記事です。会話形式のやさしい文章で「組み込みエンジニア」の用語のイメージを紹介した後に,採用に役立つ組み込みエンジニアの知識を解説しています。

1分で分かる!組み込みエンジニアとは?

A:ジャバード先生!ちょっとお願いがあるんだけど!

B:やぁ!ことりん君!ボクにできることなら何でも言ってよ!

A:ありがとう!実はね、ダチョウさんが、ダチョウのたまごを24時間販売できるように自動販売機をつくったらしんだよ。

B:うんうん。

A:その自動販売機なんだけど、ほんとは1個で50円なのね。でも、50円いれるとどんどんたまごでてきちゃうんだって!

B:たまごがフィーバー状態なんだね…。同じ鳥類なだけにちょっと複雑な気分だよ…。

A:で、その自動販売機なんだけど、ジャバード先生直せないかな??

B:自動販売機は修正したことないなぁ。ごめんね。

A:あれ、ジャバード先生ってITエンジニアだから修正できるんじゃないのー??

B:ITエンジニアにも色々あるんだよ。自動販売機みたいな電化製品のプログラムを扱うのは「組み込みエンジニア」っていうエンジニアなんだ!

A:え!そうなの??

B:うん!冷蔵庫とかテレビみたいな電化製品のほかにも、自動車、スマートフォン、機械とかも、内部的にプログラムが組み込まれているんだ。そういったプログラムは組み込みエンジニアがつくってるんだよ。

A:えぇ!プログラムってそんなにいろいろなものに入っているの?

B:そうなんだ。普段あんまり意識してないと思うけど、身の回りにあるものを見ると、プログラムが入っているものってたくさんあるんだよ!

A:あ、でもジャバード先生が直せないなら、ダチョウさん困っちゃうね。

B:知り合いに組み込みエンジニアが何人かいるから、連絡してみるね。

A:ありがとう!きっとダチョウさん喜ぶよ!

組み込みエンジニアとは?組み込みエンジニアの基礎知識

組み込みエンジニアは、家電製品をはじめ、通信機器、ロボット、産業機械、自動車などといったさまざまな製品の内部に組み込むプログラム(組み込みソフトウェア)を開発するエンジニアです。

上記に挙げたようなさまざまな製品は、技術が発達した結果、小型化、高機能化が急速に進んでいます。また、IoT(Internet of Things)という技術の普及により、家電や自動車といった「モノ」がインターネットに接続することが当たり前になりつつあります。このような幾つかの要因により、組み込みソフトウェアに求められるものは、年々複雑化、高度化し続けています。

これらの要求を実現し、日本の産業を支えているのが組み込みエンジニアなのです。

組み込みエンジニアとはどんな人か

ITエンジニアと聞くと、自由でクリエイティブなイメージを持たれる方が多いと思います。Web業界(Webエンジニア)などは、確かにそういった傾向がありあすが、組み込みエンジニアはどちらかというと職人気質な方が多い傾向があります。

 

また、仮にWebアプリケーションや企業の社内システムにバグがあったとしても人命に関わるようなことはほとんどありません。一方、最悪の場合、組み込みソフトウェアは人命を奪ってしまうリスクもあります。そのため、徹底した品質管理が求められます。こういった背景もあり、石橋を叩いて渡るような慎重な性格な方が多くいらっしゃいます。

採用にあたって知っておいた方がよいポイント

業務範囲

一言で組み込みエンジニアといっても、他のエンジニア同様、さまざまな業務があります。ハードウェアやソフトウェアの設計、製造等といった具合です。これまで候補者がどのような経験を積んできたのか、そしてどのような業務であれば対応できそうかといった点は確認しておきましょう。

使用するプログラミング言語

組み込みエンジニアが使用するプログラミング言語には、C言語、C++、Java、アセンブラなどがあります。顧客やプロジェクトなどによって、採用されるプログラミング言語は変わります。当然ではありますが、複数のプログラミング言語について経験がある候補者は、より市場価値が高くなります。

組み込みエンジニアの豆知識

組み込み業界は極度の人材不足

IT業界自体、慢性的な人材不足が続いていますが、組み込み業界も同様です。組み込みエンジニアが不足している要因は色々とあるのですが、もっとも大きい理由は組み込みエンジニアに求められるスキルが高いという点があげられます。

組み込みエンジニアは、ソフトウェアはもちろん、開発対象のハードウェアに対する深い知識が求められます。そのため、組み込みエンジニアの育成自体もかなりの時間を要します。一方で需要は右肩上がりの状況が続いているため、人材不足を解消できないままとなっているのです。

逆に言えば、候補者にとっては売り手市場となっているため、転職については良いコンディションといえるでしょう。

よりよい採用のために役立つ組み込みエンジニアの予備知識

組み込みエンジニアに必要な知識

組み込みエンジニアに必要な知識は複数ありますが、最も重要なものは「ソフトウェア」「ハードウェア」「品質管理」の知識です。

「ソフトウェア」は、組み込み対象となるソフトウェアを開発するための知識です。「ハードウェア」は、組み込みソフトウェアを動かす機器に関する知識です。Webアプリケーションやオープン系と言われるシステムなどは、ハードウェアを強く意識することは余りありません。しかし、組み込みの場合、ソフトウェアとハードウェアがそろってはじめて意味を成すのです。

また、前述したように組み込みソフトウェアの場合、家電、自動車、ロボットといった現実世界に存在する物体を制御するためのプログラムです。万が一、バグなどにより思わぬ挙動をとった場合、大惨事につながるリスクを抱えているのです。そのため、品質管理の知識は必須と言ってよいでしょう。

組み込みエンジニアに関する代表的な資格

組み込みに関する代表的な資格には、以下のようなものがあります。

資格は候補者のスキルを担保するため、そして対外的にスキルをアピールするために有効です。候補者には、取得済み資格の有無などを確認するようにしましょう。

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